日本のラーメンを世界に発信する連載「ラーメンは芸術だ!」を12月から「よみうりグルメ部」で始めます。筆者は読売新聞編集委員の森太。ロンドン支局駐在時に日本のラーメンの底力を再認識。英字新聞で「Ramen of Japan」を始め、今後は2か国語で読み比べることができるようになります。連載を前にラーメンへの熱い思いをつづります。

もはやアートの域、日本のラーメン

 日本のラーメンは芸術作品と考えている。多くの店が日々、情熱と愛情を傾けた個性あふれる一杯を提供している。それらは美しさ、味、香り、創造性のどれをとっても高次元で競い合っていて、もはやアートの域へと昇華されているとさえ感じるからだ。
 ラーメンは、英語でそのまま通用するほど世界でも人気だ。だがその完成度の高さでは日本にかなわないだろう。日本から世界へラーメンの魅力を発信し、願わくば世界のレベルアップにも貢献したい。そんな壮大な目標を胸に、2020年10月に読売新聞の英字紙ジャパン・ニューズのウェブサイトで始めた「Ramen of Japan」は、これまで30店舗以上を紹介し、世界中の読者に読まれている。

個性豊かな店主たち、熱い心に触れる

 店主たちは個性もバックグラウンドも様々だ。ラーメン道一筋でやってきた人、洋食や和食から転じた人、子育てしながら繁盛店を切り盛りする女性、趣味で提供していたラーメンが人気になって店舗を構えた人……。共通するのは、ラーメンに対する熱い心だ。頑固一徹に見える怖そうな店主も取材をしてみれば、丁寧で優しく、いろんなことを教えてくれる。
 そして、日本では渾身の一杯を1000円程度で食べられるのだ。フレンチやイタリアンでは、ラーメンのような食べ歩きは難しい。欧米諸国では高い。お手頃な料金で世界の一流を味わえることも、ラーメン人気が衰えない理由だろう。

画廊を巡る感覚でルポ

 「Ramen of Japan」の日本語版となるこの企画はラーメン店のランキング記事ではない。筆者が画廊や美術館を巡って作品を楽しむような感覚で、日々ラーメンに向き合い、研鑽(けんさん)を惜しまない店主たちに敬意を込めて、ラーメン店を訪ね歩くルポである。読者もぜひご一緒にラーメンの奥深い魅力を堪能していただきたい。

【ラーメンは芸術だ!】「入鹿」のポルチーニらぁ麺、バンドマンが作る進化した味と香りの協奏曲

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